女性のトラブル

子宮腺筋症

子宮腺筋症とは  病理  治療方法

子宮腺筋症とは

子宮腺筋症

痛みと不妊症は子宮内膜症と重複します。子宮腺筋症は、それに加え、過多月経がおきる、つまり生理の量が多くなります。オムツをしていないと生理の血液が下着を汚してしまうという話をよく聞きますが、それに伴って貧血を起す。それから大きさにもよるのですが、ある程度以上の大きさになって来ると、圧迫症状、ウエストがきつくなって、ズボンがきつい、トイレが近くて困る、お通じが出にくくて困る、と訴える方がいらっしゃいます。
生理の量が増える原因は、子宮内膜といって、毎月卵巣ホルモンの働きを受けて剥がれる組織ですが、この表面積が、子宮全体が大きくなるのに比例して、大きくなるためです。それだけではなく、子宮の筋層内に子宮内膜組織が侵入して増殖すると、普通の人だと生理が1週間目くらいで出血は段々減ってきてなくなるのですが、血液をうまく止める作用が働かなくなって出血量が増えるだけではなく、レバー状の塊が出て困るとか、出血が10日も2週間も続くとか、おっしゃる方が多いのです。
次に圧迫症状を起す原因です。女の人のお腹の中というのは結構込み入っていて、子宮の本当に膜一枚前に膀胱(おしっこの溜まる袋)が、それから後ろに腸(お通じの通るところ)があります。するとちょっとでも子宮が大きくなると、例えば前の方に倒れれば膀胱をもろに圧迫して、普通お小水は500tくらい膀胱に溜まって、始めてトイレに行きたくなるのですが、そのキャパシティが減ってしまうのです。それで200tくらい溜まったところで、もうトイレに行きたくなってしまう、行ってもそんなに出ないと訴えられます。子宮が後ろの方に寝てしまうと、便が通るときに痛いとか、お通じが細い、太い便が出ないとか、便秘で硬くなってしまって困るとかいう症状がでます。お腹も単にウエストがきつくて困るというだけではなく、周りの臓器を圧迫することで困るという症状が出るというわけです。

子宮腺筋症の症状とは

過多月経を起こす原因は?

圧迫症状を起こす原因は?


(提供・甲賀かをり)

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病理

子宮腺筋症は、以前は内性子宮内膜症といっていましたが、子宮内膜症と同様に、子宮内膜の組織が子宮の筋層、筋肉でできている子宮の壁の中にちょこちょこっと潜り込んでいってしまう病気です。子宮の壁に、こまかい子宮内膜に似た組織が、びまん性といって、少しずつ潜り込んでいき、月経のたびに増殖・剥離を繰り返します。子宮腺筋症の中で病変が子宮全体に存在するものを、びまん型子宮腺筋症といい、子宮前壁や後壁などに腫瘤が極限的に存在するものを腫瘤形成型子宮腺筋症といいます。ひどい方ですと子宮全体がお臍の高さまで大きくなります。
好発年齢は30歳代後半から40歳代で、月経痛は月経を重ねる度に増強し、子宮内膜症よりも強い痛みです。子宮全体が肥大化するため過多月経、月経周期の延長などを伴います。
(提供・甲賀かをり)

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治療方法

子宮腺筋症で圧迫症状があって、生理の量が多くて貧血になって困ってしまうという場合は、これも患者さんが「とにかく子宮を取って楽にして欲しい」という場合は取る場合もあるのですが、これもどちらかといえばホルモン療法でひっぱれることもあるので、リスクが少なくて副作用が少ないという意味では、先に薬物療法をお勧めすることが多くなります。

子宮腺筋症に対する病巣除去もすることがあります。ただ、子宮腺筋症は子宮の壁の中に、びまん性といって、じわっと全体にちらばるような病気の広がり方をするので、その場所だけくり抜くのは難しいのです。
ただケースによってはここが悪さをしている所だとはっきり周りと区別できる場合もあるので、後ろの壁をメインにやるとか、前の壁をメインでやるとかと、そこの部分だけ取り除く手術をする場合もあります。症状を緩和するという意味では有効な方法だそうですが、そのあと妊娠したり、お産をしたりするときに、子宮に傷があることで子宮破裂などを起こす危険があり、まだ安全性が確立していないのが現状です。またこの場合、子宮を全部取ってしまう手術に比べると、再発の可能性は高くなります。
( 提供 甲賀かをり)

薬物療法と手術療法(保存手術)の比較 子宮腺筋症

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